風の音

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愛しい君へ

しゅり様へ

2015/09/13 ≪臨時花嫁≫

****** ▼ 追記記事 ▼ ******

こんなのはくだらない気持ちだと分かっている。

だけど、今日はやたらと目につく。
ほら、また。
政務室の奴らと話している。
笑顔を振りまいて。

―――その笑顔は私だけに向けられるものではないのか?

「陛下、抑えてください。皆さんの仕事が滞ります。」
李順が書簡を渡しながら言ってくる。
「仕事・・・終わらんぞ」
机の上には一向に減らない書簡の山。
ギロリと睨むが李順はそんなことお構いなしだ。
どす黒い感情が心にじんわり染みをつくって広がっていく。
「・・・少し休憩にしますか」
ふー、と頭に手を添えて李順は皆に休憩の旨を伝える。
張り詰めていた空気が少し緩む。
政務室に夕鈴の姿を捜すが見当たらない。
最近夕鈴がよく行く書庫へ行ってみることにした。
そう、そこで見てはいけないものを見てしまった。
あまりにも夕鈴が楽しそうだったので、声をかける事ができなかった。

―――らしくない、な。

頭の奥がひんやりと冷めていく。
黒い染みは広がっていくばかり。

休憩を挟んでもなお『狼陛下』から漂うどす黒いオーラに、臣下たちは怒りに触れぬようビクビクしながら仕事に励もうとしていた。
そして、一同が夕鈴の方をチラリと見て、心の中で叫んでいた。
『お妃さま~何とかしてください~』


*  *


「だーかーらー、そんな事ないですってば!!」
夜、静かな後宮にちょっとした騒動。
「今日、官吏の一人と書庫で仲良く話してたでしょ?」
じりじりと夕鈴を壁際へ追い込む。
「探していた本の位置を聞いただけです」
「あの官吏の夕鈴を見る目はちょっと違った」
「そんな事ないですよ。相手に失礼です」
「君はあいつをかばうのか」
「何でそうなるんですか!」

―――頬を膨らませて抗議する君も可愛いな・・・

「氾水月とにこにこ話してた」
「紅珠の事を話してました」
「柳方淵と見つめあってた」
「睨みあってた、の間違いですっ!」
とんっと夕鈴の背に壁が当たった。
夕鈴が逃げないように両手を壁につけて包囲する。
顔を近づけると夕鈴の顔が赤くなる。
緩みそうになる顔をぐっと堪えて夕鈴の目を見つめる。
「へーか・・・近いですっ」
僕の肩を両手でぐいぐい押して遠ざけようとするけど、ビクともしなくて焦る君。

―――可愛いなあ・・・
―――ぎゅっとしたいなあ・・・

―――あっ・・・下向いちゃった・・・

「君は誰の花嫁なんだ?」
顎をぐいっと上げると少し潤んだ瞳が僕を見る。

―――・・・ヤバイ・・・

「わっ・・・私は、陛下の花嫁ですよ!!」
真っ赤になりながらもそう叫んでくれる君が愛しい。
いつのまにか僕の心に巣食っていたどす黒い感情は消えている。

今日はココまで。

涙がこぼれない様にそっと瞳に口付ける。

―――僕だけを見て
―――僕だけに笑って

僕の心の中の君はどんどん大きくなっていく。
早く帰さなきゃ と ずっと側にいて が同居する。

もう少しだけ、僕の花嫁でいてね。



* ≪リクエスト≫
  陛下視点でモテモテ夕鈴にヤキモチを焼くお話 でした。

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*** COMMENT ***

初めまして。陛下のヤキモチ大好きです、笑。これからも楽しみに読ませていただきますね〜

Re: タイトルなし

ちび様へ

初めまして。
遊びに来てくださってありがとうございます。
陛下のヤキモチいいですよね。
そのヤキモチを分からない夕鈴も私は好きです(*^^*)
また遊びに来てくださいませ。

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