風の音

春夏秋冬 青慎ver.

2015/11/12 ≪花嫁≫
※ 第71話後のとある日のお話です。青慎視点です。
春夏秋冬シリーズ 3

****** ▼ 追記記事 ▼ ******

この一年、いろんな事があった。
一年前、姉さんが王宮にバイトをしに行くことになった。
浮いた話の無かった姉さんが、男の人を家に連れてくる日がくるなんて。

姉さんは「恋人じゃない!」なんて言ってたけど、
我が家の事を心配して来てくれるなんて、
『ただの上司』ではないことは、僕でも分かる。
ちょっと・・・いや、かなり変わった人だけど、悪い人じゃなさそうだし。
何より姉さんが決めた人なら大丈夫だろう。
小さい頃から僕の面倒を見てくれて、家の事もこなして、働いて・・・。
姉さんだって自分の幸せを考えたって悪くない。

でもある日、急にバイトが終わったと言って帰ってきた。
姉さんは隠してたみたいだけど、こっそり泣いているのを見てしまった。
ねぇ、李翔さんは迎えに来てくれるんだよね?

しばらくして、姉さんはまた家を出た。
何かを決意したような、すっきりしたような顔だったから少し安心した。
「姉さんの人生は姉さんのものなんだからね」
僕の事は気にせずに、どうか幸せになって・・・

一年後は僕自身もどうなっているか分からないけど
姉さんが自分の幸せを大事にしていてくれるなら
願わくは、あの人の隣で笑っていてくれるなら
僕も幸せだ

僕も姉さんに恥じない様に頑張ろう

「試験、絶対に合格しなきゃ・・・」
教材に目を落とし勉強を始めたが、風が強くてパラパラと書物が捲れてしまう。
窓を閉めようと、空を見上げれば雲ひとつない青空。

これからまた始まる勉学の日々。
春はまだ始まったばかり。

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