風の音

ふたりの時間を、

2016/01/29 ≪臨時花嫁≫
君を、愛する お題 2
夕鈴視点です。

お題配布元→確かに恋だった

****** ▼ 追記記事 ▼ ******

『狼陛下の臨時花嫁』の仕事は、人前で仲良し夫婦を演じること。
陛下の縁談除けのため。
私は今日も愛されているフリをする。
ほら、今日も狼陛下がたった一人の妃に甘い言葉を囁いてくる。
どんなに心構えをしていても、笑顔が引きつってしまう。
李順さんが睨んでいるのが、横目で見えた。

うう・・・。これでも頑張ってるんです!

心の中で訴える。
生まれてこのかた、男の人に言われた事のない甘い台詞は私の心をどんどん侵食していく。

こんなんじゃプロ妃失格だわ・・・。

自室でしょんぼり項垂れていたら、陛下がやってきて
「夕鈴はいつまでたっても初々しくて可愛いね」
とにこにこ笑顔で言ってくる。

陛下・・・これ以上、甘やかさないでください・・・。

何だかちょっぴり情けなくなってくる。
陛下にとっては何気ない一言でも、私にとっては大きな一言。
陛下の言葉一つ一つに反応してしまう。
夜、人払いをして二人きりになると、優しい王様が現れる。
ホッとして体の力が抜ける。
狼陛下は嫌いじゃないけど、やっぱり怖くて身構えてしまうから。
いつものように双六をしたり碁をしたりして過ごす。
一瞬、ここが王宮だという事を忘れてしまいそうになる。
本当はこんな事思うのはいけないんだろうけど。
一般庶民の私が居ていい場所じゃない事は分かっているけど。
陛下を独り占めしているみたいで、
私はこの
ふたりの時間を、愛する。


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