風の音

溢れる想い

2017/01/26 ≪花嫁≫

****** ▼ 追記記事 ▼ ******

今でもたまに陛下の背中にぎゅうって抱きつくことがある。
うん・・・
正確には、突進している・・・のだろうけれど。
陛下の背中は大きくて、その存在のように圧倒される。
でもどこか寂し気で、見ていると抱きつきたくなる。

背中にぎゅうって抱きつくのは、今、陛下がどんな表情でいるのか分からなくて不安だからなのかもしれない。
振り返った陛下の表情はいつも優しくて、私はほっと息を吐く。
でも、私を見ていない時の貴方はどんな表情をしているのだろう。
近くにいるはずなのに、遠く感じてしまう陛下の背中を見つめる。

う~ん・・・やっぱり今日は正面からぎゅうってしたいな・・・

「陛下」
そう呼ぶと、振り返る陛下。
恥ずかしさを捨て勇気を出して『え~いっ!』と心の中で叫び、陛下の胸に飛び込む。
突然だったのにもかかわらず、陛下はちゃんと受け止めてくれた。
何だかそれがすごく嬉しい。
「夕鈴、どうしたの?突然」
そう陛下に聞かれたけれど、今になって自分のした行動が恥ずかしくなってきて陛下を見ることが出来ない。
何も言えない代わりに、顔を陛下の胸に埋めて、ぎゅうううっと腕に力を込める。
「変なゆーりん」
クスクスという笑い声に交じる楽しそうな陛下の声が、落ちてくる。


ひっついた体から私の想いが伝わればいいのに・・・


いつも大切にしてくれて

いろんなことから守ってくれて

たくさん愛してくれて・・・


「黎翔様、いつもありがとうございます」
抱きしめたまま顔だけ上を向く。
陛下は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに表情が緩んだ。
耳まで熱を持っていることが分かるから、きっと私は真っ赤な顔をしているだろう。
陛下の顔を見たら、自然と笑顔になった。
「僕の方こそ、ありがとう」
優しく降るその言葉から陛下の私に対する想いが溢れたように思う。
心の奥がキュウっと締め付けられた。
私は顔をまた陛下にひっつけた。
背中に回された大きな手が、私を包み込む。
その温かさをずっと感じていたくて、そっと瞳を閉じる。

涙がほんの少しだけ零れたことは内緒にしておく。



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NO TITLE

もう、先日の『花嫁』で、コメントのタイミングを逃してしまったので待ち構えてました!

どうして、かざねさんの書かれる夕鈴は、魂を鷲掴みにするように可愛いんでしょう。
こんなの、陛下でなくとも陥落するのに決まってます!

幸せな涙を流せるのって、本当に幸せな事なんですよね。

こんな夕鈴と陛下をいつまでも見ていたい、読んでいたいです。

素敵なお話をありがとうございました!

もも様

こちらにもコメントありがとうございます。
原作寄りだったので、こちらにもupしました!
同じ物なので、ご褒美になっているかどうか・・・心配です(^^;)
ももさんに言われて「そうか!」と発見することが多々あります。
私、深く考えずに書いているから(←オイ)
背中にぎゅうっ♡て可愛いですよね。
ももさんに萌えていただけるなんて・・・!!
また遊びに来てください(*^▽^*)
いつもたくさんのお言葉、ありがとうございます。

novello様

わわっ!のべさんにそう言っていただけるなんて、嬉しさのあまり舞い上がってしまいますヾ(*´▽`*)ノシ
我が家では優しい陛下と可愛い夕鈴を目指していますので。
感極まると言葉じゃなくて涙が出るような気がして、こういう終わり方にしました。
あえて「好き」と言葉にせず「好き」を表現することに挑戦してみたお話でした。
コメントありがとうございます。

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